7月12日〜7月17日
7月12日

にっぽん丸は最後の寄港地、ロシアのペトロパブロフスク・カムチャツキーに入港しました。
ペトロパブロフスク・カムチャツキーは1740年にデンマーク人のヴィトス・ベーリングにより町が建設され、当時のロシア帝国政府のカムチャツカ半島入植奨励策により繁栄しました。第二次世界大戦後はソビエト連邦の軍事地域となり、外国人の立ち入りができなくなりましたが、1990年以降は外国人にも解放されました。

今日はカムチャツカの自然観察のツアーに同行しました。ペトロパブロフスク・カムチャツキーから2時間弱の距離にある標高2741mのアバチャ山の麓にあるベースキャンプまで行き、周辺の散策で雄大な山の景色や高山植物をお楽しみいただくツアーですが、ベースキャンプまでの道路の半分以上は枯れ川や整備されていない未舗装路で、通常の観光バスではたどり着けない場所です。そのため、今日の移動は4WDのオフロード型の小型バスです。
未舗装部分に入るとバスは右へ左へと大きく揺れ、前後への揺れも加わり、ゆっくりと進んでいきます。まだ雪が残っている部分もあり、ワゴン車が雪にはまり身動きが取れなくなっていました。ワゴン車も4WDでしたが、雪用のタイヤではなかったので身動きが取れなくなったらしく、我々のバスに牽引されてやっとの事で脱出できました。

ベースキャンプに着き、昼食を済ませた後はメインの自然観察です。ガイドさんの案内でここの周辺に咲く植物を観察しました。どんな花が咲いていたかというと、リシリヒナゲシ、イワブクロ、エゾツツジ、イワキキョウ、ツシマリンドウ、インディアン・ブラッシュ、トモエシオガマ、アツモリソウなど、一気に書いてしまいましたが、ベースキャンプのすぐ近くに数々の花が咲いていました。私はゆっくり観察することはできませんでしたが、お客様はお楽しみいただけた様子でした。
ベースキャンプの周辺にリスの巣がいくつかあるらしく、建物のすぐ近くまでリスがやってきます。お客様がカメラを持って近づいても、人になれているせいかあまり逃げませんが、予想外の方向に向きを変えたり、止まったかと思えば、すぐに動き出したりとあくまでもマイペースを貫いています。
道路の状況は良くなかったのですが、それも苦にならないほどの景色と自然を堪能できました。
7月13日

にっぽん丸はペトロパブロフスク・カムチャツキーを後にして、霧の中を千島列島に沿って南下しています。
いよいよ日本に戻る日が近づいてまいりました。今夜は最後のフォーマルナイト、フェアウェルカクテルパーティーとディナーです。船長以下、主要乗組員が挨拶をし、総料理長とホテルサービス部門のマネージャーの紹介がありました。
客席に目を向けると、各所で仲良くなったお客様同士が名残の挨拶を交わしており、次はこの人、ああ、この方を忘れるところだったよというような感じでテーブルを回っている方もおり、とてもにぎやかな雰囲気でした。我々写真師もあちらで呼ばれ、今度はこちらで呼ばれと大忙しでした。
7月14日

本日も霧の中、にっぽん丸は択捉島の沖合を航行中です。
昨日から船舶電話も通じ、日本のBS放送の電波も届くようになり、日本が近いんだなと感じるようになってまいりました。
今日は午後に今回の世界一周クルーズの記念に皆様で集合写真を撮影しました。しかし朝から霧が発生しており、15時45分の撮影時はどうなのだろうかと心配で、操舵室に状況を聞きに行ったり、何度も外に出てみたりと落ち着きなく動き回っておりました。午後に入ると霧も晴れてきて、青空も広がってきました。これで一安心だなと思い、撮影場所のスポーツデッキで構図を決め、これで準備完了と思っていたら、だんだんとく雲行きが怪しくなり、霧まで出てきました。撮影までもう時間もないし、場所も変更できないので、「皆様で大きく息を吐いて霧を吹き飛ばしてくださーい!」と言ってごまかそうかなと考えているとだんだんと霧が晴れてきました。霧の少ないところに航路を変えてくれたのかな?ともかく撮影できる状況まで回復しました。水面は霧のために見えず残念でしたが、日本に近づいたとはいえ、まだまだ寒い中お集まりいただいたお客様、乗組員とスタッフの皆様、ありがとうございました。

今日のもうひとつのメインイベントは「グランドフィナーレ 2008 世界一周」寄港地の景色、オプショナルツアーの様子、区間乗船のエンターティナー、講師や船内で行われたイベント等、思い出のシーンを映像で綴り、マジシャンのカズ・カタヤマさんと古今亭菊之丞師匠のコミカルなマジック、ペルーサ・タクナウ・カルテットとフォー・ドルフィンズが一緒になってのミニ・コンサートなど乗組員、スタッフ、エンターティナー、講師が総出演して今航海最後のメインショーを華やかに飾りました。使用した映像の中にはこのフォトエッセイで使用した写真も多数あり、ステージを盛り上げるお手伝いをさせていただきました。
7月15日

にっぽん丸は三陸海岸の沖合を航行中です。いよいよ明日は横浜入港です。
船内の雰囲気も昨日までと大きく変わってきました。横浜入港を控え、今日は朝から荷造りを始められる方の姿を至るところで目にします。約100日間を過ごした客室の中には乗船時の荷物に加え24ヶ所の寄港地で購入したお土産が加わりますので、皆様の客室の前にはダンボールとスーツケースの山が築かれ、ちょっとした引越し並みの作業となります。
ダイニングルームの入口に飾られている廣岡先生のペーパーアートはペトロパブロフスク・カムチャツキーを出港してからは今回のクルーズで訪れた寄港地が入ったものが飾られ、寄港地の思い出話をされたり、記念撮影をされるお客様の姿が目立ちました。
7月16日


にっぽん丸はぐるっと世界を回って日本に戻ってまいりました。
朝の7時に浦賀水道に入り、見慣れた懐かしい風景が見えてきました。お客様も朝食を早めに済ませ、デッキに出て感慨深げに景色を眺めています。横浜ベイブリッジをくぐり、マリンタワー、氷川丸、横浜ランドマークタワー、赤レンガ倉庫など日本に帰ってきたなと感じられる景色が見えてくる頃には大勢のお客様がデッキに出られています。9時少し前に横浜港・大桟橋埠頭に入港する際にはお出迎えの皆様に向け、恒例のボンダンスを踊り、入港後には帰港歓迎のセレモニーが行われました。
入国の手続きも終わり、横浜で下船のお客様とお別れの時間がやってまいりました。タラップの前には萩原社長、白川船長、長谷川機関長、川野チーフパーサーが並び、明日の神戸まで船のお客様も加わって最後の挨拶を交わし、にっぽん丸は神戸へと舵を向けました。
7月17日


にっぽん丸は横浜を出港して、2008年世界一周クルーズのフィナーレを飾るべく神戸へ向けて航行中です。
横浜で200名以上のお客様が下船され少し寂しくなってしまいましたが、にっぽん丸は午前10時に神戸港第四突堤に入港しました。入港前には消防艇の歓迎放水があり、横浜入港時と同じくお出迎えの皆様に向け最後のボンダンスを踊りました。入港から下船までの雰囲気は昨日の横浜と同じでしたが、あぁ、これで世界一周クルーズも終わってしまうのだなぁと少し寂しく思いました。
今回、私はフォトショップ ドルフィンの写真師として、またデジタルカメラ教室の講師として、そしてこのフォトエッセイの担当と三足のわらじを履いてまいりました。実際にやってみると想像以上にハードでしたが、お客様から「寄港地の写真やグランドフィナーレの写真、とっても良かったよ」「今までデジタルカメラをほとんど使ったことが無かったけど、使い方を覚えたので帰ったらいろいろ撮ってみます」という言葉や、このフォトエッセイに対するコメント(まだ全部見ていませんが…)をたくさん頂いたからこそ最後までやり遂げることができたと思います。
また、にっぽん丸の船上で皆様とお会いできる日をお待ちしております。またこのフォトエッセイを最後までご覧いただいた皆様にも御礼を申し上げます。
- 2008.07.22
- 平野 正道
皆様からのコメント
平野さん、クルーのスタッフの皆さん、本当にご苦労さまでした。平野さんのフォトエッセイ、毎回とても楽しみに見て読んで、自分も世界一周に出かけた気分にさせていただきました。終わってしまった後はどうしよう・・・という寂しさも。でもお帰りなさい!
またにっぽん丸の追っかけをやらせてもらいます。利尻礼文にでかけてにっぽん丸の姿を遠くからでも眺めたいと思っているところです。
まずはゆっくり日本での生活をお楽しみ下さい。
2008年7月22日 もんちゃん さん
これで最後のクルーズ日誌、ホトエッセイですね。白川船長、船員そして平野さん長期にわたった航海大変お疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいと言いたいのですが、次のクルーズが、あると思うので体に気をつけ頑張ってください。お疲れ様でした。
2008年7月23日 我が母船は、にっぽん丸 さん
デジカメ教室の平野さまですね!?たくさんの旅の足跡を撮って頂きまして、いい思い出となりそうです!まだ陸揺れです。
2008年7月28日 harusan さん
白川船長をはじめ、にっぽん丸に関わる全てのスタッフみなさま、2008年の世界一周クルーズお疲れさまでした。
乗船されたみなさまと共に、このクルーズ日誌を通して一緒に楽しいクルーズを送れました。
平野さん。
クルーズ日誌お疲れさまでした。
旅先の情報コメントに、素敵な写真を沢山拝見できて、楽しい100日間を過ごす事ができました。
これからも、にっぽん丸の楽しい航海と素敵な日々を願っています。
2008年7月29日 ikasarum さん
2008年世界一周クルーズも無事に帰港いたしました。航海日誌にさまざまな感想やご意見などをお寄せいただきました皆様、本当にありがとうございました。
2009年は世界一周をお休みし、68日間の「南米と南洋の楽園クルーズ」を実施いたします。このクルーズでも「航海日誌」を企画して参りたいと思っておりますので、次回も是非ご愛読くださいましたら幸いでございます。
>> Web Master
【追伸】
本欄よりご意見とご質問を頂戴いたしました「mr.2006&
2008」様、よろしければ直接ご返信させていただきたいと存じますので、メールアドレスをご連絡くださいませ。本欄からでも結構でございます。
2008年7月31日 Web Master さん
コメント投稿フォーム(書き込みをすることができます。)
■ご注意
コメントは多くの方の目に触れます。世間に公開したくない内容や個人情報(個人名、住所、電話番号含む)や他人が不快になるような表現は使用しないで下さい。
![]()

